Web Componentsのアクセシビリティについてのセッションを聞いて

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毎年恒例となっているhtml5j主催のイベント、HTML5 Conferenceにおいて行われた株式会社ミツエーリンクス 黒澤さんのセッション「Web Componentsのアクセシビリティ」をYouTube ライブで視聴しました。

僕はWebアクセシビリティに関しては、セミナーに参加してきたり時々ブログ記事なども書いてきたりしており、基本的なところは押さえられているかなと思うところ、Web Componentsについては昨年夏にWeb Componentsを試してみたの記事を書くなどしたように、技術の概要は知っていて少し試してみたこともあるというレベルです。

セッションを聴くにあたり、Web Componentsのアクセシビリティをきちんと確保しようとした場合、従来の制作と何か異なる対応をしなければならないのか?という点が最も確認したかったことでした。

僕のこの疑問に対し、黒澤さんはセッションの中で

  • 本質的にはWeb Componentsを使わない場合と同じ
    • キーボードだけで使えるか?
    • 代替コンテンツやセマンティクスは大丈夫か?
    • 色だけに依存していないか?
    • 動いたり点滅したりする物は止められるか?
  • Custom ElementsやShadow DOMを利用する際は、セマンティクスをお忘れなく
    • 適切なHTML要素が使えるのであれば、その要素を利用する(button要素とか...)
    • 適切なHTML要素が使えなければ、WAI-ARIA邦訳)でセマンティクスを補足する

との解説をされました。

また、

  • Web Componentsを制作する際にアクセシビリティを確保しておけば、アクセシビリティの品質を維持・管理しやすくなる可能性がある
  • アクセシビリティが低いコンポーネントは、利用するだけで全体の質の低下につながる。またコンポーネント利用時に(アクセシビリティを高めようと?)頑張る余地がない

の2点も今日のポイントだったと思います。

以上、簡単ですが黒澤さんのセッションを聴いてのまとめでした。黒澤さんありがとうございました。

また、今日のHTML5 Conferenceには足を運ぼうと思っていたのですが、他の予定との兼ね合いで断念しました。ただ、2013年と同じようにライブ配信があり、地元に居ながらにして参加することができました。関係者のみなさまありがとうございました。セミナーのライブ配信は本当にありがたいです。

(2015年1月27日追記)セッションの冒頭では、「Webアクセシビリティとは」「Webアクセシビリティ3つのポイント」などの解説がありました。2013年11月に開催されたHTML5 Conferenceにおける黒澤さんのセッションレポート記事、「HTML5とWAI-ARIAでマルチデバイスに対応したアクセシブルなサイトを作ろう「HTML5 Conference 2013」 | HTML5Experts.jp」に詳しくまとめられていますので、ご覧いただければと思います。

(2015年1月26日追記)スライドが公開されました。また、セッションに関するつぶやきをtogetterの#html5j アクセシビリティ部セッション「Web Componentsのアクセシビリティ」にまとめました。